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リレーエッセイ【私の経営革新シリーズ】

鈴木心一

先ずは、目前のことを一つ一つきっちりとやり遂げる

株式会社スズキ
代表取締役 鈴木 心一

 今回わが社の「経営革新」というテーマで書いてくれと言われて一ヶ月、「みやぎの印刷」編集担当者から催促があるまで、すっかり忘れていて急いで今ペンを執っています。さて「経営革新」か……。私のペンはそこで止まってしまいました。そうです。革新はまだやっていなかったのです。数年前、いろいろ必要に迫られて、構造改革というかリストラをし、人員削減・業務集約・資産、機械等の整理整頓はやりました。しいて言えば、何本かあった路線を廃止したり、既存の路線のレール幅を狭くして、上を走っている車両を小さくしただけなのです。本来革新とは新しくレールを敷くことであるので、私はまだやっていなかったのです。
 私の会社は、私で三代目になります。よく世の中では三代目で会社がつぶれると言います。その様なことにならないようやっているつもりです。初代は、祖父で大正5年に団扇、扇子、カレンダーの製造販売業を創業しました。立派にレールを敷いてくれました。二代目の現会長鈴木繁男は、昭和20年代後半から30年代にかけて、物流がままならない頃に、関東でしか行われていなかった印刷物表面加工やビニール高周波加工等を設備、展開し、これもレールを敷いたのです。現状もこれ等の事業で商いをさせていただいています。
 「おい三代目、お主は何のレールを敷くつもり?」と聞かれると、言葉に詰まってしまいます。残念ながら、現状ではリスクのある投資は出来ません。リスクの範囲内のものでは大きな投資は不可能です。そして、私は未だ"これだ"というものに気付いていないのです。情けないとは思うのですが、まだまだ自分を鍛えているところです。ただ2年程前に、私の代の社是・社訓をつくりました。それまでは明文化したものがありませんでした。

社 是
潟Xズキは、ものづくり・サービス・ひとづくりを通じて地域、日本そして世界の繁栄と幸福のために役立つ

社 訓

  1. お客様は勿論のこと世の中のすべてのものに対する「感謝と責任」を忘れない。
  2. 時代の流れへのすばやい対応と新しいニーズの創造へ積極的にチャレンジする。
  3. 「異なるから事成る」人はひとりひとり違うと理解しながら互いを認めその上でひとつの目標を達成するために力を合わせるという「和」の精神をもって全てに取り組む
  4. 社内外の教育・研修を通じ、常識を身に付けその常識を実行できる人格・人材を育てる。

経営目標
「最大となるより最良となれ」
潟Xズキはお客様のため、従業員のため、地域のため、そして日本・世界のために得意分野に特化し、常に健全経営を行い、「最大となるより最良となれ」のスローガンのもと、ムリのない、ムダのない、油断のない企業となる。以上により潟Xズキは、物質的な提供と精神的な貢献そして人づくりを通じ、地域・日本そして世界のため事業を営むものである

 これが、私の経営者としての宣言です。少しでも世の中のためになれるように努力しています。
 つい最近、ある神社に行きおみくじを引きました。8番中吉でした。その文には「これまでの幸運は先人の徳によりました。自分も人のために尽くせば更に良くなります。」というものでした。神様はよくお見通しだと思った次第です。先ずは、目前のことを一つ一つきっちりとやりながら、少しでも皆様のお役に立ち、生かさせて頂きたいと思います

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