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理事長あいさつ

理事長今野敦之

 一昨年秋口のリーマンショック後から現在まで危機的経済状況が続き、私たち印刷業界を取り巻く環境は激変しております。
経産省工業統計によると、印刷出荷額は1990年代がピーク期で8兆円を超えていました。それが、2000年には7兆円、2007年は6,2兆円と低下し、2009年は6兆円を割り込むものと思われます。

 こうしたデータで裏付けられるように、全印工連組合員数は、昨年4月1日、6,456社から本年同時点6,286社となり170社減少しました。当工組においても、105社から101社に減少しております。

 今、日本経済は大転換期に突入、印刷業はまさにその渦中にあります。
 企業の広告宣伝費抑制、消費全体の低迷が続きデフレ状況が強まっております。
 同時に、デジタルメディアの進展によって印刷メディアそのものが流出して行く危機を感じています。

 このことから、私たちは従来の収益構造を見直し、新たな付加価値を提供できる競争力のある業界に転換する必要があります。
 当工組としては、この現実を直視し、組合員企業がそれぞれの特長を活かした業態を獲得できるようサポートしたいと思う次第です。
また、全印工連が推進する業態変革実践プランにより、各自のビジネスモデル構築に向けた後方支援も継続して参ります。

 10年前の2000年に、国の省庁再編がありました。印刷業界の監督官庁は、旧通産省紙業印刷課から経産省文化情報関連産業課(通称:メディアコンテンツ課)に変わり、映画、映像などと同一分野に入りました。
 私たち印刷業は、データ等で示されるとおり「成熟産業」であり、また見方を変えれば、「衰退産業」と言っても過言ではありません。
 今、私たちは、印刷製造業から新しいビジネスモデル構築への大きな意識改革が求められております。

 印刷業は「情報サービス産業」と長い間、言われておりました。そして今は、「ワンストップサービス産業」、「ソリューションプロバイダ産業」、「メディアコンテンツ産業」、「情報価値創造産業」、「コミュニケーション支援産業」、そして最近では「感性価値創造産業」と言われており、日々努力を積み重ねております。
 私たちは、旧来からの脱却を更に推し進め、ビジネスモデルの転換なしには、もはや生き残れない危機的状況にあります。
 こうした状況下で、7月には第7回SOPTECとうほくを開催いたします。基本コンセプトは「創注ものがたり」として、現在準備中であります。多くの方々の出展と参加を期待しています。12月には。第11回デザイングランプリTOHOKUを開催します。皆さんからの多数の応募をお願い致します。

 次に官公需問題です。昨年度は、宮城県庁の入札システムの改善がなされました。単なる陳情ではなく、議員連盟との連携強化の賜と痛感しております。本年度も仙台市を含めて、更なる改善化に向けて尽力して参ります。また、業態変革実践のための各種研修会等も数多く開催しますので、積極的に参加してください。

 さて、組合員メリット論について考察します。
 そもそもメリットとは、英語の語源では「価値」ということ。ところが、ラテン語では「報酬」という意味であり、これが日常的にも使用されているようです。
 本来、組合という団体は、組合員に対して報酬を与えるための組織ではありません。所属している組合員企業の社会性を高め、業界データ等の情報提供、各種研修等の提供を行うものであります。組合員は積極的に参加して自らの価値を引き上げて行くものであります。社会的認知も、プライドも、仲間作りも、関係情報も不必要だというなら露地の雑草のごとく踏みつけられながら一人で会社を守って行くしかありません。
 私たちは、業界組織があるからこそ印刷業者としての社会的認知を受けているものと断言いたします。

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